公益社団法人有機合成化学協会 SSOCJ - The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan

豊かな明日を創る有機合成

企業の若手研究者と交流・討論できる、学生のためのセミナー【開催報告】

2014年度 新企画 ~人生・将来像を描く:先輩研究者に訊ねよう!~

「今、有機化学や有機合成化学を研究すると、ほんとに将来活躍できる?」
ウェブ情報や噂に惑わされない、本当の将来像設計を!

  •   学生のみなさんにむけ、「有機化学や有機合成化学のキャリアを活かし現役で活躍する企業の若手研究員の先輩と語り合い、将来像設計に役立つような交流会を」と企画したセミナーが去る12月6日に化学会館にて開催されました。

    大学で有機化学を研究する学生の皆さんには、博士課程への進学、ポスドクとしての研究継続ま たは就職など、いくつかの将来の選択肢がありますが、今も昔も、その選択はその後の人生を決める一大事です。学生の皆さんは連日連夜、研究に没頭する毎日を過ごしているなか、研究室の先輩やインターネットなど 限られた情報をもとに人生のなかでの大きな決断を迫られているのが実情であると思います。 特に大学で多くの時間を過ごす学生の皆さんにとって、有機化学を学んだ先輩研究者が企業に入った後にどのように活躍しているかについて、生の声を聞ける機会は非常に限られていると言わざるを得ません。
    今回のセミナーでは製薬および化学会社で活躍中の若手から中堅の年代の研究者7名をパネラーに迎え、先輩研究者が企業でどのような業務を行っているかにつ いてプレゼンテーションしていただき、その後に、パネラー全員でのパネルディスカッション、そしてブース形式での懇談会というプログラムで情報交換を行いました。

企業の若手研究者と交流・討論できる、学生のためのセミナー
主催

有機合成化学協会

日時

[終了]平成26年12月6日(土)13:00~17:40 ※受付開始 12:30

場所

化学会館6階大会議室[千代田区神田駿河台1-5]

交通

JR中央線・総武線「御茶ノ水」駅、御茶ノ水橋口より徒歩4分

参加定員

定員60名(先着順)※ 終了しました。ご参加ありがとうございました

参加費
  • 本会学生会員 : 無料
  • 会員以外 : 3,000円

コンテンツ

  1. パネラー自己紹介:
    一人15分の枠で、業務紹介など(新入社員の頃や私の一日等も含む)

    先輩研究者:

    1. 「有機合成化学を、くすり(づくり)の価値に変えるには?」
      アステラス製薬(株)合成技術研究所生産技術研究室 伊藤 剛
    2. 「富士フイルムにおける有機材料技術」
      富士フイルム(株)有機合成化学研究所 杉浦寛記
    3. 「自己紹介とタケダでの業務紹介」
      武田薬品工業(株)医薬研究本部炎症疾患創薬ユニット 高井隆文
    4. 「企業における有機合成化学」
      日産化学工業(株)材料科学研究所先端材料研究部 中澤太一
    5. 「自己紹介-医薬の探索研究業務の紹介を中心に-」
      東レ(株)医薬研究所創薬化学研究室 新井唯正
    6. 「(株)ダイセルでの業務紹介」
      (株)ダイセル 有機合成カンパニー研究開発センター 明石隆信
    7. 「ウェブ情報や噂に惑わされない本当の将来像設計を!」
      第一三共(株)創薬化学研究所 吉田昌生
  2. パネルディスカッション
    パネラー全員に登壇していただき、質疑応答 (30分程度)

  3. ブース形式懇談会   何でも質問してみよう!!
    ◇15分×6回~7回、時間の許す限り。
    ◇回ごとに席替え・移動、初回のみ座席指定

  • 最初のプレゼンテーションでは、「企業での研究とはどのようなものなのか」、また「その業務にパネラーの皆さんはどのように取り組み貢献してきたのか」について、15分ほどの発表時間の中でご説明いただきました。そこには企業研究者としての心構えや、苦労談など通常の講演会では聞くことのできない内容がふんだんに散りばめられており、学生の皆さんにとっては目を離せない発表でした。
    現場に立つ研究者であり、かつ、企業論理も理解し、さらにまだ学生の心情も忘れていない先輩方の貴重なお話でした。

  • また、その後のパネルディスカッションでは壇上のパネラーの皆さんに対して、参加者から積極的に質問が出され、学生の皆さんの将来に対する 興味の大きさを感じられました。特に司会の須貝先生からの「企業に入る前に博士号を取得しておいたほうが良いと思うか」という質問に対する皆さんの回答は、博士課程進学か就職かで迷っている学生の皆さんにとっては、心動かされる内容であったと思われます。

  • 最後に行われたブース形式の懇談会は、参加者を7つのグループに分け、計7名のパネラーのブースを15分ずつで巡って質問をしていくというもの でした。合計105分以上の長時間にわたる懇談会でしたが、学生の皆さんからは「自分の希望した業務につけるのか」、「やりがいを感じるときはどのような 時か」など、途切れることなく質問が出続けました。パネラーの皆さんもそれに答えるために休むことなく話し続けて下さり、あっという間 に時間が過ぎ去り閉会を迎えました。
    ほとんどの参加者は、すでに有機化学を専門としており、研究の道に進むことを選択肢の一つに考えている学生の方々でしたが、先輩方から「有機化学の先にある企業の研究に は、こんなタイプの業種/職種、また、こんなスタイル、あんなスタイルがある」と紹介していただくことにより、「自信をもって有機化学に打ち込んでいいんだ」と確信をもっても らえたことと思います。
    閉会後に集計された参加者のアンケート結果からも今回のセミナーは、学生の皆さんが渇望している将来像に関する情報にアクセスできる貴重な機会であったことがうかがえました。


      >>参加者のアンケート集計結果

<2014年度事業委員会委員>
(大正製薬(株) 杉本 智洋)(東京薬科大学 松本 隆司)

ページ更新日
2015年1月29日