イベント - 協会本部 –
「ニューモダリティと有機合成化学」第3回勉強会(Webセミナー) 開催のご案内【4月延期の公開講演会が研究部会員限定の勉強会となりました】 終了しました
- 日時
- 2020年10月12日(月)13:00~17:00
- 場所
- 方 法: Zoomウェビナー形式(※研究部会員限定)
- 主催
- 有機合成化学協会
「ニューモダリティと有機合成化学」第2回公開講演会を 【第3回勉強会へ変更】
当初公開講演会として企画・準備を進め、4月22日・京都テルサにて開催のご案内をしておりましたが、このたびの新型コロナウイルスの影響により「公開講演会」は中止とし、あらためて【部会員限定】第3回勉強会(Webセミナー) として来たる10月12日に開催することとなりました。まだ研究部会へご加入のないみなさまには、ぜひ、これを機に研究部会へのご加入をご検討いただければ幸いです。
現在、創薬の世界ではモダリティが多様化しており、低分子や通常抗体のみならず、ペプチド、核酸、改変抗体、細胞、遺伝子(プラスミドDNA等)などの研究が行われています。低分子に関しても、従来、医薬品とするのは不都合と思われていた分子量が大きめの中分子、抗体と低分子の長所を生かしたADC(抗体薬物複合体)やDDS(ドラッグデリバリーシステム)、診断薬等への利用も盛んになっており、活用の範囲がより広がりを見せております。公益社団法人有機合成化学協会では、定期的な講演会・研究会を開催し協会員同士の情報交換を図り、産官学の協力の下で、異分野との交流、バイオ関連との連携を進めることを目的として「ニューモダリティと有機合成化学」研究部会を立ち上げました。
現在の医療現場では、従来の方法で満足な治療効果が得られない難治性疾患を克服できるニューモダリティの登場が待ち望まれています。今回の勉強会におきましては、そのような次世代モダリティに関して、近年、特に注目度が増している4つのテーマに焦点を当て、それぞれの分野で最先端の研究をリードされている先生方に最近の研究についてご講演いただける予定です。みなさまのご参加をお待ちしています。
※本勉強会は「ニューモダリティと有機合成化学」研究部会へのご入会の方限定となります。
※本会の年会費、研究部会の年会費のご納入がないとご視聴できません。
※新たにご入会を検討される方についても会員資格は2020年1月~12月の一年となります。
プログラム
13:00~13:05 【 開会挨拶 : 代表幹事 砂塚敏明(北里大学大村智記念研究所教授)】
※下記の時間は質疑応答を含む/敬称略
① 13:05~13:55 【座長:幹事 満田 勝(株式会社カネカバイオテクノロジー研究所所長)】
「有機合成化学による糖タンパクの精密合成」
(株式会社糖鎖工学研究所代表取締役社長)朝井 洋明
- バイオ医薬品は、医療用医薬品で重要な役割を果たしているが、構造が複雑・多様で取り扱いや管理が難しい。我々は、有機合成化学を基にした糖タンパク合成を可能にした。バイオ医薬品であるヒトインターフェロンβ(hIFN‐β)の全化学合成にも成功した。更に、hIFN‐βの高機能化にも挑戦し、糖鎖の付加位置、本数、それぞれの糖鎖構造の多くの糖タンパクを化学合成し、高機能化hIFN‐βを創生するに至った。近年脚光を浴びている中分子薬のペプチド薬においても糖鎖利用した創薬を行っているので代表的事例を紹介する。
② 13:55~14:45 【座長:幹事 眞鍋史乃(星薬科大学教授)】
「光化学反応を利用した抗体薬物複合体によるがん治療」
(北海道大学大学院薬学研究院医療薬学部門医療薬学分野教授)小川 美香子
- 光免疫療法Photo-immuno therapy (PIT)は、抗体と近赤外光を吸収するフタロシアニン誘導体IRDye700DX (IR700)を結合した抗体薬物複合体を用いる新しい光治療法である。抗体-IR700複合体を静脈投与後近赤外光を照射すると、IR700の化学構造が変化し、細胞傷害を引き起こす。本講演では、我々の研究結果を基にPITの特徴と原理について紹介させていただく。
※ 休憩 (約10分程度)
③ 15:00~15:50【座長:幹事 辻 尚志(株式会社ニイタカ技術顧問)】
「オリゴ核酸の製造:固相合成および液相合成による取り組み」
(株式会社ジーンデザイン)井上 聡
- 近年、アンチセンス核酸やsiRNAなど核酸医薬品が相次いで承認され、新しいモダリティの一つとして核酸医薬品も認知され、国内でも活発に研究が進められている。また、CRISPR-Cas9を始めとするゲノム編集技術においても長い鎖長のオリゴ核酸が必要とされており、今後も効率的なオリゴ核酸の合成方法の開発が求められている。本講演では、ジーンデザイン社での固相合成によるオリゴ核酸製造の最近の取り組みと味の素社でのAJIPHASE®(液相合成)によるオリゴ核酸合成について紹介する。
(※井上先生はオンライン参加の方のみご視聴可能です)
④ 15:50~16:40【座長:幹事 菅 敏幸(静岡県立大学薬学部教授)】
「ペプチド・タンパク質の細胞内送達」
(京都大学化学研究所生体機能化学研究系教授)二木 史朗
- 近年、タンパク質・ペプチドに基盤を置くバイオ医薬品や中分子医薬品の開発が盛んに行われている。これらの分子は、標的に対して高い親和性や薬効を示すことが期待される反面、親水性の高さゆえに細胞膜透過性は低い。したがって、細胞内分子を標的とする医薬品の開発には、これらの細胞内への送達方法が重要となる。本講演では、バイオ医薬品の細胞内送達の改善における着眼点とともに、講演者らの試みを紹介する。
【 閉会挨拶 : 幹事 眞鍋史乃(星薬科大学教授)】
参加費
無料 ※ただし、2020年度研究部会員限定とさせていただきます
参加申込方法
研究部会員あてにお送りするご案内メールに記載の「Web申込みフォーム」にてお申し込みください。
締め切り:2020年9月30日(水)迄
※キャンセルされる場合は、10月5日(月)までにお申し出ください。
※Webセミナーへ参加の方は、開催時に質疑を含め録画をおこないますので、登録フォーム内の意思確認に同意のチェックをお願いします。
研究部会員は後日、限定公開の動画でもご視聴いただけます
当日参加できない方のため、期間限定し(2週間)、当日の講義を録画したものを、研究部会員限定で公開予定です。※井上先生はオンラインのみでご視聴可能です。
何卒ご了承ください。
開催後の期間限定の動画視聴については、お申し込みは不要です。研究部会員のみなさまを対象に、後日、視聴方法についてご案内を差し上げます。円滑な運営のため、視聴方法選択へのご協力をお願い申し上げます。
問合せ先
- 〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台1-5
- 公益社団法人有機合成化学協会「ニューモダリティと有機合成化学」勉強会係
- TEL.03-3292-7621 / FAX.03-3292-7622
- e-mail:syn.org.chemtokyo.email.ne.jp