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【関東支部】2023年度 学生シンポジウム ―憧憬から目標へー(オンライン開催)  終了しました

日時
2023年(令和5年)12月16日(土)10:00~16:30
参加費:無料
場所
開催方法:オンライン(Zoom)
主催
有機合成化学協会関東支部

学生メンバーが企画運営の中心となったシンポジウムです!

プログラム

10:00 開会の挨拶

10:05~11:05 司会 松隈 翔路(明治薬科大学薬学研究科)
(1) 「キラル超原子価ハロゲン化合物を触媒とする不斉合成」
千葉大学大学院工学研究院助教 吉田 泰志

超原子価ハロゲン化合物は、ハロゲン原子がオクテット則を超える電子を有する超原子価となっている化合物であり、近年酸化剤や遷移金属触媒を用いないカップリング反応剤として利用可能であることから注目されている。その一方で、超原子価ハロゲン化合物はハロゲン結合を形成可能であることが近年明らかになっており盛んに研究されているものの、その用途における不斉触媒の開発はこれまで困難であった。本講演では、我々が近年開発してきた超原子価ハロゲン化合物の紹介と、そのハロゲン結合を利用する不斉触媒への応用を中心に紹介する。

11:10~12:10 司会 有田 浩暢(東京理科大学薬学研究科)
(2) 「塩基性窒素を持たないδオピオイド受容体逆作動薬、作動薬の創出」
北里大学薬学部助教 平山 重人

多くの医薬品の標的となっているGタンパク質共役受容体に属するオピオイド受容体には主にμ、δ、κ受容体が存在することが知られている。我々は薬物依存性の無い強力な鎮痛薬や安全かつ短時間で効果が発現する抗うつ・抗不安薬を創出する目的でオピオイド拮抗薬であるnaltrexoneからδおよびκ受容体を標的とした化合物を合成してきた。本発表はδ受容体拮抗薬であるnaltrindoleの窒素置換基を変えることで逆作動薬および作動薬を創出した研究を紹介する。

休憩

13:10~14:10 司会 鈴木 麻戸香(筑波大学理工情報生命学術院)
(3) 「天然物合成から沙漠土壌の緑地化研究へ」
徳島大学大学院薬学研究科教授 難波 康祐

天然物合成(全合成)って意義あるの?世の中の役に立つの?もっともな疑問である。しかし演者は断言できる、全合成研究には意義がある。多様な官能基と複雑な3次元構造を併せ持つ天然物の全合成には高度な合成化学力と柔軟な発想力が不可欠である。そのため複雑な天然物の全合成研究は有機合成化学の力量を磨き向上させる。そして力量ある有機合成化学こそが世の中の様々な問題を解決できる。本講演ではイネ科植物が分泌する天然物「ムギネ酸」の全合成から発展した沙漠肥料PDMAの開発経緯と実用化への取り組みについて紹介する。

14:15~15:15 司会 宮﨑 龍也(早稲田大学先進理工学研究科)
(4) 「ホウ素のルイス酸性が制御する合成化学」
広島大学大学院先進理工系科学研究科教授 吉田 拡人

13 属元素のホウ素は、その空p軌道に起因して元来ルイス酸としての性質を持つ。有機ホウ素化合物は化学合成の中核を担う反応剤であり、それらを合成・変換する反応は非常に多彩であるが、その進行や選択性発現の鍵を握るのはこのルイス酸性である。すなわち、ホウ素のルイス酸性が有機ホウ素化合物に関わる有機合成の要となってきたともいえる。本講演では、ホウ素のルイス酸性抑制がもたらすユニークな反応性に注目した我々の成果について紹介する。

15:20~16:20 司会 的羽 泰世(東京農工大学工学府)
(5) 「高難度酸化反応を基盤としたアルカロイドの全合成」
東北大学大学院薬学研究科教授 徳山 英利

一般に、アミノ基を含む多官能基性化合物の化学選択的酸化は、アミノ基の酸化剤に対する高い反応性のため至難の技である。今回の講演では、それに敢えて挑戦し、最近我々のグループで開発した鉄フタロシアニン錯体を用いた生体酵素模倣型触媒的酸化反応を開発した経緯と、無保護のトリプタミン含有ペプチドの酸化的環化二量化反応への応用、そして、合成最終段階での酸化的二量化を鍵とするアルカロイド(+)-voacalgine A および (+)-bipleiophyllineの全合成の達成に至るまでのストーリーを紹介します。

16:20 閉会の挨拶

参加費:無料

定員:150名 ※定員を越えましたが、引き続き受け付けることに変更しました(12/12)

申込方法

以下の専用フォームよりお申込みください。
※フォームにアクセスや入力ができない場合は、事務局へお問合せください。

※本セミナーにおいて会期当日の録画ならびに後日視聴は行いません。
※12月8日頃にZoom招待メールを発信いたします。

参加申込締切:2023年12月5日 (火) 締切延長中

ご登録に関する問合せ先

  • 〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台1-5
  • 公益社団法人有機合成化学協会「有機合成化学協会関東支部学生シンポジウム係」
  • TEL.03-3292-7621 / FAX.03-3292-7622
  • e-mail:tokyo.email.ne.jp

学生スタッフ:有田、鈴木、松隈、的場、宮崎
サポートスタッフ:高橋、沓村、森、南雲