一日目は新規反応開発や天然物合成、触媒設計、ケミカルバイオロジー、物性制御など、幅広い分野の研究成果に関して、28の口頭発表が行われ、有機合成の奥深さ、応用範囲の広さを感じられる一日となりました。各演題とも、新しいケミストリーに果敢に挑戦し続けた成果であり、研究の内容だけでなく、その姿勢や熱意も聴講された方々にとって大きな刺激になったのではないかと思います。
また、一日目のセッションの終了後に、発表者と参加者の交流を目的としたミキサーが開催されました。本会副会長などを歴任された只野金一先生(乙卯研)から、ご挨拶及び乾杯の発声を頂き、演者を囲んで大いに盛り上がりました。こうした交流を通じて、新たなアイデアが生まれ、次世代の研究者が育っていくことを願いつつシンポジウム一日目は終了となりました。
二日目はオーラルセッション、ポスターショートオーラル、ポスター発表、企業冠賞受賞講演3件と多くの発表・講演が行われました。口頭発表では、基盤となり得る触媒反応から全合成、フローケミストリーまで幅広く様々な研究内容が発表されました。
ポスター発表では、活発に議論が行われ、担当時間が終了しても発表者がきちんと質疑応答する必要があるほど、非常に活気がありました。受賞講演では先生方の研究に対する熱意や面白さを感じられる素晴らしい講演を頂きました。
本シンポジウムでは、優秀なポスター発表を行った学生会員に対し「優秀ポスター賞」を設定しています。今回もシンポジウムの最後の閉会式で、以下の5名の学生の方に実行委員長の山口潤一郎先生(早大)から賞が授与されました。受賞されたみなさんは、これを励みに、今後ますます活躍していただきたいと思います。