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第125回有機合成シンポジウム【開催報告】  終了しました

日時
2024年11月7日(木)~8日(金)
場所
早稲田大学国際会議場
[新宿区西早稲田1-20-14]
[交通] 東京メトロ東西線「早稲田駅」下車徒歩10分
主催
主催:有機合成化学協会
共催:日本化学会、日本薬学会、早稲田大学理工学術院総合研究所/後援:日本農芸化学会
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開催報告


有機合成化学シンポジウムは、春と秋の2回開催され、有機合成化学に関する最先端の研究成果が報告されます。秋のシンポジウムは、例年早稲田大学国際会議場にて11月に行われます。昨年度に引き続き、マスク着用や人数の制限も無く対面にて開催され、11月7日~8日の2日間にわたってオーラル&ポスター発表39件(学生32件)、ポスターのみ発表30件(学生29件)、合わせて69件の発表が行われました。2日間を通じて合わせて198名の参加者を迎え、コーヒーブレークや懇親会の時間なども利用して活発な議論が交わされました。


一日目

第125回シンポジウムの一日目は、三谷晃 事業委員長(日本曹達)の開会挨拶により始まりました。
午前の部では口頭発表8件が行われ、昼食を挟んでさらに口頭発表16件の後、30名のポスター発表者によるPosterショートオーラルセッションが行われました。口頭発表では、光を駆動力とする新反応や、遷移金属触媒を駆使した反応開発、材料開発、全合成など、様々な研究が報告され、活発な議論が繰り広げられました。

 

一日目の発表終了後、発表者と参加者の交流を目的としたミキサーが開催されました。三谷事業委員長のご挨拶の後、須貝威先生(慶応義塾大学名誉教授)に乾杯のご発声をいただき、教員、企業関係者、研究員、学生の総勢142名の様々な参加者で大いに盛り上がりました。途中、二日目の特別講演の講演者である南方聖司先生(阪大院工)に、ユーモアあふれるご挨拶をいただき、最後は協会事業副委員長の松本隆司先生(東京薬大薬)の締めのご挨拶で、盛会のうちに終わりました。その後も、実行委員長の山口潤一郎先生(早大院先進理工)のご厚意により会は継続され、多くの参加者が遅くまで活発な交流を楽しむことが出来ました。

二日目

二日目の午前中には、9件の口頭発表が行われました。昼休憩の後には、口頭発表の演題も含めたポスターセッションが2部屋で開催されました。今年の発表数は昨年より1.5倍も多い69件で、前日の懇親会で親睦を深めたこともあり、会場は大いに盛り上がりました。全合成、有機材料開発、水中反応・酵素反応・メカノケミストリー等の反応開発、多岐にわたるテーマが発表され、時間ぎりぎりまで活発な議論や交流が繰り広げられました。ポスターセッションの後は6件の口頭発表で締めくくり、一般講演は終了しました。

 

 

 

 

 

一般講演の後には、2023年度企業冠賞受賞講演と特別講演が行われました。
2023年度企業冠賞「日産化学・有機合成新反応/手法賞」受賞講演として、國信洋一郎先生(九大先導研)から、基質と触媒・反応剤・添加剤間に働く非共有結合性相互作用を活用した、位置選択的な炭素−水素結合変換反応の開発に関する講演が行われました。

 

 

続いて、特別講演として、南方聖司先生(阪大院工)から、窒素−ハロゲン結合を有する化合物の多様な反応性を利用した単純窒素ユニットの導入に関する「二刀流的N試剤の開発」に関する講演が行われました。最後まで大盛り上がりのもと、本会の全講演を終了しました。

 

 

 

表彰式と閉会式

いずれも素晴らしい発表内容でした。熟考を重ねた審査の結果、卓越した研究発表を行った学生に対して、最優秀発表賞と優秀発表賞が授与されました。なお、最優秀発表賞は今年から新たに設けられた賞です。副実行委員長の犀川陽子先生(慶大理工)から受賞者の発表があり、山口実行委員長から表彰状と副賞が授与されました。受賞者は以下の5名です(敬称略)。

最優秀発表賞

・OP-32 上野 凌向(東京科学大理)
「ピリジンの脱芳香族的光骨格転位反応による多置換ピロリジンの効率的合成」

優秀発表賞(番号順)

・OP-01 大賀 恭平(東大院薬)
「クラジェニセリンD 提唱構造の全合成」

・OP-03 晝間 大樹(千葉大院薬)
「ピロリジノインドリン環含有イリドイド配糖体類の全合成および構造訂正」

・OP-12 中島 美結(中央大理工)
「イリオモテオリド-1a および1b の全合成と全立体配置決定」

・OP-13 中村 天太(徳島大院薬)
「Calyciphylline Gの全合成研究」

 

表彰式の後、山口実行委員長から閉会の挨拶が行われ、本シンポジウムは盛会のうちに幕を閉じました


次回の第126回有機合成シンポジウムは、2025年6月26日(木)、27日(金)に京都大学 医薬系総合研究棟・藤多記念ホールほかで開催予定です。多くの方々のご参加をお待ちしています。

開催報告:2024年度事業委員会委員  中島裕美子、 小宮山真人