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第111回有機合成シンポジウム2017年【春】[開催報告]  終了しました

日時
平成29年6月8日(木)~9日(金)
場所
岡山大学(津島キャンパス)創立五十周年記念館
主催
有機合成化学協会、共催:日本化学会、日本薬学会、日本農芸化学会
プログラム
詳細プログラムへ

開催報告

今回の有機合成シンポジウム(第111回、春)は、岡山大学の津島キャンパスにて行われた。東京以外での春のシンポジウムの開催は、今回が初めてであったが、全国から多くの参加者が集った。会期中は好天に恵まれ、初夏のやわらかな日差しが心地よい、穏やかな雰囲気に包まれての開催となった。

今回は、岡山大学の先生方の多大なるご協力により、会の開催実現にこぎ着けることができた。会場としてキャンパス内の創立五十周年記念館・金光ホールが利用され、6月8日〜9日の2日間で開催された。発表件数は例年に比べかなり多く、口頭発表41件、ポスター発表65件の、計106件もの発表が行われた。特に、春のシンポジウムとしては2回目となるポスター発表の件数は、昨年(33件)に比べ大幅増となった。

口頭講演は一演題につき20分であり、演者は大学院生や若手の教員が中心であった。発表内容は、新規反応や機能性分子の開発および物性、および天然物合成など、多岐にわたり、それぞれ最近の研究成果が披露された。本シンポジウムは、参加者にとり、新たな知識や有用な情報を多く得ることのできる、またとない機会であったといえよう。また、ポスター発表も大変盛況であった。発表者は学生が主であったが、そこかしこで熱のこもった議論が交わされ、会場内は熱気に満ちていた。

ミキサー会場にて

1日目の発表プログラム終了後、キャンパス内の生協食堂にて、発表者と参加者の交流を目的としたミキサーが行われた。一般/学生を問わず大勢の参加者が集い、思い思いに交流が図られていた。会は実行委員の依馬正先生(岡山大)が進行役となり、冒頭に中国四国支部長の宇野英満先生(愛媛大)のご挨拶、続いて有機合成化学協会の前副会長で現監事の髙井和彦先生(岡山大)に乾杯のご発声をいただいた。ミキサー中は、昼間のシンポジウムの雰囲気さながらに、各所で演者等を囲んだ熱い議論が交わされていた。途中、岡山大現副学長の菅誠治先生(岡山大)のご挨拶、さらに、次回春のシンポジウムの開催が予定されている東海支部長の岩佐精二先生(豊橋技術科学大学)にご挨拶を頂いた。最後に実行委員長の大森(東工大)が中締めした。

ポスター発表・発表優秀賞

本シンポジウムの最後には、ポスター発表者6人に優秀講演賞が授与された。受賞者は、いずれも未来の有望な研究者として期待できる学生達であり、今後の活躍が期待される。

 

 

 

  • ・シクロパラフェニレンのナノリング構造に基づく芳香族性
    (東大院薬、理研、京大化研)〇増本優衣、鳥海尚之、茅原栄一、山子茂、村中厚哉、内山真伸
  • ・SNAr反応を用いた含窒素湾曲π共役系化合物の合成
    (愛媛大院理工、愛媛大ADRES)〇沖光脩、高瀬雅祥、森重樹、奥島鉄雄、宇野英満
  • ・シグマトロピー転位を鍵とするアリールスルホキシドを用いたビアリール合成
    (京大院理)○柳智征、野木馨介、依光英樹
  • ・架橋型キラルナフタレン八量体の合成
    (岡山大院自然科学)高石和人、〇樋出早紀子、山本崇博、前田千尋、依馬正
  • ・イリジウム触媒によるヘテロ芳香環のC-H結合の位置選択的ケイ素化-ホウ素化反応
    (岡山大院自然科学)西中直樹、村井征史、高井和彦
  • ・キラルプロリノール-ホスフィン-銅触媒と末端アルキンによるα-ケトエステル誘導体の不斉アルキニル化
    (北大院理、茨城大理)〇藤岡茜、Martin C. Schwarzer、石井孝興、大宮寛久、森聖治、澤村正也

以上、東京外で開催された本シンポジウムは、例年以上に盛況であったことから、大きな成功を収めたといえる。本事業委員会においては、この経験を来期に活かして本シンポジウムを一層盛り上げるとともに、最終的には有機合成化学分野における若手研究者の発掘、ひいては分野全体の一層の発展に寄与できることを期待する。最後に、本ジンポジウムの開催にあたり、依馬先生をはじめとして、お手伝いくださった学生さん、そしてその他多くの先生方に多大なるご支援、ご協力をいただきましたことを、あらためて感謝申し上げます。

<シンポジウム実行委員長> (東工大理 大森 建)